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Category
オモヒノタケ(since 2004) 社長のブログ
»「ラジオを語る」のブログ記事
ラジオは何故面白くないのか?(27)
さて。
ラジオはしゃべり手も育成します。

黒柳徹子・久米宏・みのもんた・小倉智昭...
テレビでメーンを務め、自由闊達なしゃべりや
ウィットに富んだトークを行う彼らは、なぜ「しゃべる」力があるのでしょう?
それは「ラジオを経験している」からですよね。
自分の声以外に、対象者へ情報を伝える術がないラジオという世界。
しゃべり手にとっては自分の力を最大限発揮できる場であると同時に、
誰の援助も受けられないという、最高にストレスを感じる場でもあるでしょう。
とある・テ兼営局(ラジオとテレビを持つ放送局)では
アナウンサーに対する、ある決まりがあります。それは...
「ラジオでメーンを張れなければ、テレビには出さない」
というもの。これが何を意味しているか?
ラジオとはしゃべり手を育成する場なのです。
テレビだけしか経験したことのないアナウンサーや
パーソナリティに「フリートーク」がどれだけできるか、
想像できますか?
フジテレビの「情報プレゼンター とくダネ!」で
小倉さんがお休みを取った日のオープニングを見れば、
その力量の差は歴然です。
日ごろの生活における情報のインプットと、
これをすぐさま自分らしい声と表現で音声に変換しアウトプットする力は、
まさにラジオ現場の経験の賜物です。
インターネットが席巻し、音声映像とも一個人が容易に発信できる時代において、
視聴者・聴取者は放送局が作って送り出す番組のクオリティ、
さらには個々人の出演者のクオリティを冷静かつ冷徹に見ています。
つまりしゃべり手の待遇面と教育面における積極的な対処は
放送局の責務であると同時に、10年前に比べ明らかにシビアになった
受け手に対する顧客満足追究と品質管理において絶対に不可欠なのです。
しかし昨今のラジオCM売上減と、それにともなう一律な経費削減。。
言葉・音声を大切にしなければならないラ・テ兼営局が、
ラジオ媒体を軽視してき始めています。
軽視がかなり進んで負のスパイラルに陥っているところもあります。
ラジオのクオリティを下げるような一律の制作費カットや
安易な業務委託を放送局は行ってよいはずもなく・・・
それがゆえに、聴取者は減り、従ってラジオCMも効果が薄れ・・・
こんな様相が一部の局では見受けられます。
それだけに、がんばっている局の体制や、効果も顕著になっていますが。
今はまさにメディアの過渡期。
日ごろラジオを聴かない方は、これを機会に一度聞いてみてください。
どの程度クオリティを維持できているのか?という厳しい視点で。
ラジオは何故面白くないのか?(26)
先日のTBSをはじめ、全国各地のラジオ媒体が

瀕死の状態になっています。
仕事でラジオを広告広報媒体として提案する身としては
これは結構由々しき事態です。
しかしながら、肝心な売る側や作る側に、本来あるべき
ラジオの魅力やポテンシャルを理解できていないきらいがあります。
それどころか、昭和の時代のイズムが未だに残っており
21世紀の媒体としての認知が厳しい状況になっていないかと
懸念しています。
そんな状態を少しでも打破できるのでは?と思いまして
いろいろな視点からラジオ媒体はどうあるべきかを
数回にわたって考えてみたいと思います。

かつてアメリカの思想家であるラルフ・ワルド・エマーソンは
「心に届けるには耳から入ること」 と言いました。
人々はインパクトを求め、映像や画像がこの60年で
常に重要視されてきましたが、
それにもかかわらず さりげなく、かつ本当に人々の
心を捉えてきた媒体は
「音声」であることは科学的にも証明されています。
ヒトは「読む」よりも「聞く」ほうが
理解するスピードが速いのです。
文字を理解するのにヒトは180ミリ秒かけるのに対し、
音声を理解するのには140ミリ秒で済みます。
この40ミリ秒のディレイは、
ヒトが脳の中で映像・文字を音声に変換し、
そののちに理解をしているからと言われています。
それゆえ、耳から入った情報は目から入った情報に比べ、
早く理解されるだけでなく「長く残り」ます。
その「残る」度合いは、映像・文字のそれと比べ4~5倍と言われます。
疑う方は、新聞の黙読や音声ミュート後のテレビ画像、ネット画像などで
試してみてください。
この特徴をとらえると、私たちがラジオ・テレビともに
その媒体価値を高めるためには、音声に対するこだわりを、さらに持って、
かつさらなる磨きをかけることが絶対に不可欠です。
これらの特徴に加え、音声媒体の強みは
「人間の声の調子に感情を盛り込める」ことです。
「感情」とは「イメージ」や「雰囲気」であり、
この要素を加えれば二重三重に媒体に力を持たせることができるのです。
残念ながら、これらの「音の持つ強み」を説明できる
広告屋さんが少ないような気がします。
TBS、純損失27億円、横浜ベイスターズも赤字拡大
東京放送(TBS)ホールディングスが2日発表した2010年9月中間連結決算は、
純損益26億9200万円の赤字となり、上半期としては2期連続で損失を計上した。
視聴率の低迷でテレビの広告収入が伸び悩んだのが主因で、赤字幅は
前年同期(9000万円)から拡大した。
またもや、インパクトのあるニュースが出ましたね。
ただ今回のTBSの損失の話は、ちまたでよく言われる
「広告収入の減少」
「マスメディアの崩壊」
などという話だけではなさそうですね。
今回のTBSの体たらく(とあえて言いますが)は、やはり旧態依然とした
放送局の体制がモロに出ているような気がしてなりません。
どうしてそれがわかるのか?
たとえばですが、楽天との株式保有交渉。
新しい体制を嫌う。
新しい人や仕組みを嫌う。
まぁそういう感情的な動きが非常に目に付きました。
とにかく「嫌!」みたいなの。
結果的に無駄な時間や労力を費やしてばかりな状態でしたよね。
TBSが現在も安定した収益を上げているのは、赤坂サカスくらい。。
不動産収益が放送局を支えているとはねぇ。。
放送収益の内訳もTBSの動きは注目できる点があります。
それはTBSがラ・テ兼営局であること。
TBSの系列(J系)は各県にラ・テ兼営局があります。
したがってラジオが足を引っ張って収益体制を悪くしていることも
十分に考えられます。といっても私はラジオのせいにするのは
間違いだと思いますが。。。
ただ一般的にラ・テ兼営局では似た話をよく聞きます。
すべてラジオが悪い。。みたいな。
新しい媒体価値の創造や、コンテンツ制作と収益構造の再構築・・・
今までの10年だけでも、TBSそしてJ系でできることがたくさんあったはずです。
結局はメディアでしか働いたことのないオジサンたちが
そのままスライドで経営者になってしまったことが、
今の時代の流れについていけない硬直体質を作ってしまったんだろうなぁと
思うわけです。
三木谷さん、もうTBSをサンクコストとみなして、いまや海外に
目が向いちゃいましたもんね。
アジリティを失った企業って本当に惨憺たる結果を見出しますね。
勉強になります。
RADIO-i(レディオ・アイ)の終了
愛知県などが放送エリアのFM放送局「RADIO-i(レディオ・アイ)」が30日、
放送終了を迎えた。広告収入の落ち込みやラジオ離れによる業績悪化が原因で、
運営する「愛知国際放送」(名古屋市東区)は近く総務省に放送免許を返上する。
同省によると、県域放送を担うラジオ局の免許返上は全国初。
地方ラジオ局の経営難が広がっている。
同局は00年、トヨタ自動車など地元企業が出資し、
東海地域初の外国語FM局として開局。しかし広告収入が伸びず、
累積赤字は約30億円に膨らんだ。(毎日新聞)
まぁこの話がニュースに出たときは本当に驚きましたが、
今となっては、このような企業が続々現れてもあまり驚かなく
なってしまいましたね。
実際音声を聞くと、結構切ないですね。
ただ残念な話ですが、このような自体が全国各地で起こり始めているにも関わらず
ラジオ媒体、ひいてはマスメディア媒体に対する根本的な改革が起こる気配が
なかなか起こっていない現状があります。
特に地方局において。。。 換言すると「改革できているところ」があるだけに、
「改革できていない局」がドツボにはまってる傾向があり、その差は広がる一方です。
改革ができていない傾向のある放送局には、以下のような特徴があります。
【営業面】
○独自コンテンツを独自の営業方法で売っていない
○広告代理店対策ばかりを講じる
○視聴率・聴取率ばかりをアピールする
○クライアントへの直接的な折衝が下手
○自分の放送局のコンテンツを「見られている」「聞かれている」と勘違いしている
【新規事業面】
○webやシステム利用が10年前から変わらず下手
特にマスメディアと同じように使っているところは問題外
○ツイッターを通常のブログやメールと同様に使っている
○webにおいて「公式」配信と一方通行配信にこだわる
○webは危険、リスクが高いなどと言うわりに知識が無い
○テレビやラジオの番組企画をチラシのようにHPに掲載するだけで
インターネットを使っているなどと言う。
○データの扱いが下手 新しい統計解析方法を知らない
○新しい分野の企業との付き合いが少ない、もしくは無い
【経営者の側面】
○経営者がトップセールスしないで社内派閥ばかり気にする
○ゴルフ・酒が多く経営を知らない
○面子だけは高い
【人事・人材面】
○男女差別や報復人事が多い
○10年前と比較して正社員の平均年齢が高まっている
○従業員に向上心や向学心が乏しい
○正社員の給与水準が高い
○労働組合の力が強く、同一労働同一賃金といった平等主義が著しい
実はこの20項目は私が大学院に通っていたころから数年掛けて
いろいろな事業社を見てきて比較検討した結論でもあります。
思い当たる節がある方は、今後の当該企業を注視していた方が
よいかと思います。とりあえず10項目以上該当すると「危険」」です。
別にRadio-iがどうだったかは知りません。
ただ、Radio-Iの事態を見ながら自社を改革しようという機運が
少しでもある企業は、これらの項目が当てはまりにくと思いますが。。
ありのままで勝負する
本日、仕事で大分へ向かっています。
その道中、ラジオを付けておりましたら
ジャパネットたかたの高田社長が出演した特別番組が
放送されていました。
ラジオショッピングを始めて20周年というもの。
アナウンサーが「話術の秘密」に迫っていた。
上手に話そうとするわけではなく「気持ちを包み隠さずそのままで」
話し続けたそうな。「上手に話そう」「きちんと話そう」とすることでは
何も伝わらない... まぁそういう要旨でした。
これって、他のことにも当てはまりますね。
実は仕事でよく出てくるクライアントさんからのオーダーの一つに
「指差し会話帳」のようなものを作って、外国人観光客に応対したい
というものです。
「指差し会話帳」 この類が必要と捉える日本企業が多いようですが、
私たちは外国へ旅行してそんなツールを見たことがあるでしょうか?
ホスピタブルでは「国際交流」や「国際貢献」を最初に考える企業ではありません。
いかにクライアントさんに売上を上げてもらえるかを考えている企業です。
それゆえに考えてもらいたいのは、「指差し会話帳」が売上を上げるのか?
という議論。結論はNOです。
売上貢献の1つは、オペレーションの簡素化です。
それは来店する外国人も望んでいます。下手な通訳ツールよりも
わかりやすさと、売りやすさ・買いやすさです。
店員さんが目すべきは、ジャパネットの高田社長と同様に
上手に話そうとするわけではなく「気持ちを包み隠さずそのままで」
話し続けたそうな。「上手に話そう」「きちんと話そう」とすることでは
何も伝わらない
と考えてみることです。
そういう意味では、日本人は道具を準備したり研修をしてみたり...と
「形から入る」習性があります。それだけに実は直接体当たりでぶつかって
コミュニケーションを取ることから逃げている人が多いようです。
要は「ありのままで勝負する」かどうかだけです。
さらけ出す覚悟、体当たりする覚悟を持たないと新たな市場はつかめません。
高田社長は、そこを乗り越えたから今があるのでしょうね。
ラジオは何故面白くないのか?(25)
「RADIO―i」赤字拡大で終了へ 東海唯一の外国語FM局
外国語FMラジオ放送局の愛知国際放送(名古屋市)は15日、
今年9月末で放送を終了すると発表した。累積赤字が膨らみ、
事業継続が困難となったため。今後、放送局の免許を返納する手続きに
入り、年内にも会社を清算する方針。東海総合通信局によると、
規模の小さなコミュニティーFMを除くテレビ、ラジオ局の廃止は
全国初という。 010年6月16日 朝刊 中日新聞
ここに来て、ついに放送局が廃業を選ぶという時代になりました。
このニュースは正直なところ非常に驚かされました。
この半年、どのラジオ局担当者からも異口同音の声を聞きます。
それは、「作る人も売る人もラジオが好きでない人が増えた」こと。
これを正確に言えば、「ラジオを知らない人」が作って売っているとのこと。
確かにそうだ。
他局の40歳代近くのスタッフからも同様の声を聞く。
20歳代が知らない、作らない、売らない。みたいな感じ。。。
さて。
これは若い連中がダメなのか?
それは違うと思います。
まずは、今まで放送してきたコンテンツをデータベース化せず
適当に流して、後世に音の歴史とノウハウを残そうとしなかった
ことに原因があると考えています。
そして、若くて新しい取り組みをせず、半年ベースの編成方針で
番組の看板だけをコロコロ変えつつも、基本的な放送方法と
コンテンツ制作方法、リスナーとの交流方法を変えず増やそうとも
しなかったことに原因があると言えます。
つまり制作者と共に老いたのです。ラジオは。
若返りを図ろうとする人は多数います。
イノベーションを起こそうと取り組んでいる人もいます。
僕もその1人だったという自負はあります。
それでも相変わらず心のどこかに配信する側と売る側に
「人気があるはず」「聞かれているはず」という
「はず」病が宿っています。
ITを使って接触頻度や効果測定が簡単にできる時代になっても
前時代的なコンテンツ作りと、効果測定(とも言えない勝手な自尊心)を
続けて、結局は衰退していると考えます。
特に最近はラジオ番組やパーソナリティがツイッターを始める
ケースが多いのですが、フォロー数は、ブロガーやIT関連者の方が
圧倒的に多いのが事実。
「ラジオリスナーと、IT利用者はターゲットが違う」と未だに
寝ぼけたことを言うラジオ関係者も多いですが、それも違います。
放送局が、ひたすらITから逃げて、ITに親和性がある人を
ラジオから排除した結果に過ぎません。
チャンスが何度もあったのに、知識を増やすことと新たな投資を
行わないまま、2010年を迎えてしまった結果が今のラジオコンテンツの
魅力の低下ではないかと考えます。
Radio-iの事例は、新時代の始まりです。
今後ラ・テ兼営局のラジオテレビ分社が始まろうものなら
この減少はなおさら進むでしょう。
音声コンテンツは今も最高に面白いものが沢山世の中にあります。
ただ、ラジオ放送という媒体プラットフォーム(コンベア)への
魅力が大幅に消えています。
さて、各局。
これから誰が猫に鈴を付けて、新しいコンセプトを立ち上げ
事業を実行するのでしょうか?
あまり期待はできませんが。
ラジオは何故面白くないのか?(24)
大手民放ラジオ13社、ネット同時放送解禁へ
ついに来ました!って感じですね。
奇しくも、各社の足並みがそろっていなかったはずが、
100年に1度のド不景気による業績悪化により、踏み出すことに
なるとは...。
県域放送が原則であったラジオのビジネスモデルは、結局はこれで
崩壊することになるでしょう。聴取率は指標として全く意味をなさなくなります。
元来聴取者が好き好んで聞く放送は、今後webを通じて聞かれることが
増えていくことになります。昔は有線放送の役割だったのが、いまや
インターネットに接続したPCで、世界中のラジオを聴けるわけですから。。
となると、ハード等の制約条件やデジタルデバイドといった年齢格差・所得格差を経て
「ラジオしか聞けなくなる人」しか、ラジオの聴取者足り得なくなります。
いよいよマスメディアでなくなるわけですね。
今までと同じ方法で番組を作り続けていると、結局は聴取者が日を追うごとに
離れていくことにしかつながらず、その歯止めを利かすことすらできないのが
今の地方ローカル局のラジオではないかと。。。。
実はこのことは、7年ほど前から予見できてたことであり、
対策を講じていた局は少ないながら存在はしています。
少なくとも私自身は2局程は知っていますが。。。
慣れ親しんだ媒体の価値が下がることは悲しいことです。
ただし、これはラジオ媒体(ローカルの)の価値が落ちることで
ラジオコンテンツ(いわゆる音声コンテンツ)はむしろ価値が上がることになります。
そういう意味では、競争にさらされる方が、聴取者的には
幸せなのかもしれません。
さて、そうなると、どこでどのように広告効果を出せる仕組みを
クライアントに提供するかが勝負になりますね。いろいろ腹案はありますが。。。